湖山長者の豪邸跡

2008年12月30日

walking japan 鳥取

昭和53年に刊行されている「鳥取市内伝説集」という本があります。
これ、小学生の時から愛読している本で、出版社の奥付がないので多分個人の自費出版を何らかの関係があった本家が購入して、いつの間にか私の手元に来たのだと思われますが、何故か「東部編」と「高草編」の2冊だけですが今も大事に持っています。
ゴム判だと思いますが価格が押印されていて、当時の定価で2,500円ですからかなり高価な書籍ですね。
何度も読んだのでボロボロですが、捨てたり売ったりする気はまったくなく、寧ろ持っている2編以外も集めたいと思っているくらい。

さて、その中に何度も出てくる「湖山長者」の話があって、大山椒魚(ハンザキ)の話と並んで好きだったんですがよく考えると「あれ?そういや湖山池って実際に行ったことあったっけ?」と。
千代川の西、賀露の方ってあまり行かないんですよね。海に行くなら浦富海岸な訳で。

と、言うわけで電車で行ってみました。



山陰本線で鳥取大学前駅へ。湖山駅でもいいんですが何となく新しい駅に降りてみたかっただけ。
鳥大の方ではなくロータリーからそのまま山陰道へ出て、少し歩いて湖山池の方へ踏切を越えます。

うん、まあ、何と言うか大袈裟に言うほどの踏切でもないわけですけど。
向こう側に見えているのがもう湖山池ですね。


白兎海岸にでも行ったついでに、横目で見たことくらいあっただろうとも思ったんですが記憶を探ってみても、正真正銘、初めてでした。

ただ見るだけなら、なんてことないただの湖ですが、小学生の頃からずっと読んでいたあの湖山長者の豪邸跡地がこんな湖になったんだ、と思うと感慨ひとしおでした。

鳥取大学地域学部地域文化学科の2007年在校生論文の中に、私が持っている同じ書物を参考文献に挙げている学生グループがいたので、もしかしたら鳥大の図書館に全巻揃ってる……?
もしそうなら、一度行ってみたいなあ。