未だに根強いファンがいる、デュープリズム。
ゲームシステムやシナリオもさることながら、音楽が最高だった。
これに対抗できるのは「ボクと魔王」「クロノクロス」くらいしかないんじゃないかな。
ただ、ゲームとして全体で見れば「ボクと魔王」は難しすぎる(と言うかプレイ時間が半端ない……特に最終ダンジョンは死んだ)し、「クロノクロス」は前作「クロノトリガー」前提みたいなところもあってゲーム中での説明不足感がすごいし、総合的に見るとやはりデュープリズムこそが神ゲーと言って差し支えないのでは、と思う。
同じ舞台なのにルウとミントという二人の主人公の経験や世界観がだいぶ異なるし、そもそも事前の予想を覆して二人のシナリオがまるでリンクしない。EDでお互いが絡み合うものの、シナリオそのものがリンクしているのではないのが特徴的。
目的もストーリーもシリアス寄りのルウと、完全にコミカルなミント、まったく別の物語を進行している訳で、これはそれぞれのシナリオの雰囲気を守ることに役立っていると思う。
ただ、同じ町を舞台にしていること、それにそもそも町がひとつしかない=登場するサブキャラたちも頻繁に現れて割とシナリオに絡んで来るため、まったく別のゲームをプレイしているような気分にさせられることはないし、世界観作りには完全に成功しているゲームと言える。
各サブキャラがシナリオによって絡み方が違ったり立ち位置や性質が異なるのも、サブキャラの掘り下げに繋がっていて、主人公二人を含めキャラ作りも最高の出来。
難点と言えば……多分これはプレイした人なら全員の賛同を得られると思うけれど「メルのアトリエ」のミニゲーム。
強制参加なのに、これが異常に難しい。
総じて世界観・操作性・難易度・キャラクター・シナリオ・音楽と高水準にまとまっていて、ぜひ一度はプレイしてもらいたいゲーム。
いや、音楽を聞くだけでもプレイしたくなるんじゃないかな。